人生何年生きますか? 「ライフシフト(LIFE SHIFT)」レビュー

人生何年生きる前提で生活していますか?
医療の発達によって寿命が伸びていく中、そんな問いを投げかける一冊「ライフシフト(LIFE SHIFT)」を紹介したいと思います。
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人生100年時代に生きる我々の課題
我々人類の平均寿命は年々伸びていっており、今の若者世代が老人になるころには人生100年時代が到来しているかもしれません。
人生100年時代は喜ばしいことなのですが、寿命が伸びることで、これまで親や祖父母が生きてきた
学生→社会人(一つの会社で勤め上げ)→老後生活
といった3ステージの人生設計が成り立たなくなると、本書は警鐘を鳴らします。
例えば、
- 「老後生活」の期間が伸び、生活費を現役時代に確保しきれない
- 今の定年より長く働く必要があり、学生時代に学んだものを食いつぶすだけでは知識の劣化に抗えない
といった寿命が伸びることによる課題が発生します。
今、若者の我々がすべきこと
残念ながら、親たちが経てきた3ステージの人生を送ることができない中、若者の我々は何をすればよいのでしょうか。
本書では、新しい時代を生きるために必要な追加のステージが示されています。
- エクスプローラーステージ:自分の興味や能力を発見していく
- インディペンデントプロデューサー:自ら仕事を生み出す
- ポートフォリオワーカー:複数の仕事を掛け持ちで行う
1社に勤め上げて、その企業の中でキャリアを積むだけなく、自ら能力を発掘しビジネスにする力や、複数の仕事を股にかけて柔軟に働くステージが必要だとしています。
これにより、多面的な能力を得ることができ、長くなる人生の中で自身の価値を高めることができるとしています。
余暇の過ごし方
働き方が変わる中で、余暇の過ごし方も変える必要があると筆者は指摘します。
これまで
余暇 = リフレッシュの機会
でしたが、
これからは
余暇 = リ・クリエーションの場
だとしています。
リ・クリエーション(Re creation)とは改めて自分の資産を再構築する作業です。
スキルを高めたり、健康増進のためにジムに行ったり、新しい自分に変身するための勉強などがこれにあたります。
人生が長くなる中で、充電期間は単なるリフレッシュ以上の意味を持つようになります。
私の感想
大学を卒業して、企業に総合職で入社して、まさに3ステージ前提のサラリーマン生活を歩んでいる私。
60〜65歳が今の日本の定年ですが、我々は長くなる老後生活の資金を確保するに、もっと長期に渡って働くことが不可欠になります。
長期化する現役時代には、多面的に社会から求められる人材にならなければ、所属する企業の浮き沈みの影響を大きく受けるようになってしまいます。
この本を読む中で、自分のキャリア形成をもっと長期で考えなければならないと思うようになりました。
ぜひサラリーマンの人にこそ読んでほしい1冊です!
ご一読あれ!
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